もし一介の若手教師が『教育』について追究し始めたら

関心のある事 ①生き方,夢について ②探究のプロセスを重視した授業と資質・能力について ③『学び合い』について ④総合的な「探究」の時間について (神奈川県立高校の理科教師 3年目。)

「探究のプロセスを重視した授業と資質・能力について」

「いま描く教科指導像  part2~学習の過程を探究の過程に~」 

 

探究の過程を習得させるためには、

教科の見方を身に付け、概念的知識を習得する過程で、

比較・関連付け・帰納的・演繹的に思考する力を身に付けてからでないと

探究の質が低くなると考えていた。

 

そのため1、2学期は教科の見方を生かした学びの中で、思考スキルを育成していき、

3学期ごろになってから探究の過程を学習の過程に組み込んでくことを考えていた。

 

しかしそれでは、「とりあえず力を身に付けるために勉強しなさい」となってしまいかねないことに気づかされた。これでは、これまでの学校教育と何ら変わりがない。ただ新しいことを加えたいのではない。

 

確かに、いくら質の高い探究をするための思考力を身につけても、

いくら探究の過程を一つずつ経験させても、

大人になってからも探究を続け、人生をより豊かに生きていくようになるとは限らない。

 

まず、探究ありきなのだ。

最初は、探究の質や、それによって見いだされた解の質は低くてよい。

第一に、関心のあるテーマについて探究しながら、学ぶことの楽しさや意義を見いだしていくことを重視すべきだろう。

それと同時並行で、教科の見方を生かした学びによって探究の質を上げるための思考スキルを身につけていくことで、探究活動の質が高まるし、必要性も生じる。

 

 

もっとも重要なのは、「疑う」ことのできる人間になることだ。

これが問題解決者の具体だろう。

そして疑うの具体こそ、なぜ?どのように?といった問いをもつことである。

これが、単純作業を機械やAIによって代替できる時代に、知識基盤社会で容易に高度な消費活動が可能になった時代に、人生や世界を無限に楽しむために必要な力である。明らかに楽しみ方の密度が上がる。

 

よって授業のベースは、「問い→解決→新たな問いor意見(行動の変容)」とする。

探究する力がある生徒の場合には、最初の問いの前に「知識の習得」があると、より質の高い探究活動を効率よく実施することができる。

 

 

具体的な授業のイメージは、

 

① 問いをもつ回

・関心ごとを挙げる(単元・分野に即したもの)

・関心ごとについて知っている事実を挙げる

・事実から、疑問に思うことを挙げる。

 ※何度かは“質問づくり”を実施して、問いのもち方の型を与える。

 ※個人でも、グループでやってもよい。

 ※全員でできるために、作業班にするかどうかを決める。

 ※“質問づくり”の方法を活用する(質問を出す際のルール・開いた質問閉じた質問・質問の改善・優先順位をつける)。

② 知識の習得・活用

・『学び合い』を前提として、単元の課題を整理する。

・教科の見方を十分に生かし、思考のすべを養う展開を充実させる。

③ 学習地図作成の回

・個人課題((1)作成→添削 (2)作成できるようになるの回→説明できるようになるの回 (3)作成し説明できるようになる のようにステップをつくる)

・班で学習地図をまとめて発表 or 個人またはグループで探究(一度添削して行動の変容のデータ収集や新たな問いの探究に向かわせる)して発表(行動の変容、新たな問いの探究の報告書を提出)

 

となる。どんどん更新していきたい。