【協働的な学びを促進させる教師の力と、ねらいから考えるデザイン。】
協働的な学びを、あまりに大胆に分類するとしたら
「教師がつくったグループによる学び」と
「生徒が自らつくったグループまたは個人での学び」とに分けられると思う。
これらにはそれぞれ利点欠点があり、
「教師がつくったグループによる学び」では
生徒の人間関係というハードルがある。
だから、グループ全員がわかるように、といってももともと人間関係がない状態から
始まるので、簡単に、またはこっそりと見捨ててしまうことがある。
一方で「生徒が自らつくったグループまたは個人的な学び」では
教師の集団を動かす力量が必要で、教師にとってはこれがハードルとなる。
結局、どちらがよいというのはなくて、
ねらいに沿って、クラスの状態や段階として、
それぞれの利点や欠点を意識した上で
学びやグループのつくり方をデザインする必要がある。
もちろん、自分で考えて行動する生徒を育てることを最終的に目指すときには
自分たちでグループをつくったりさせることを念頭に置きたいが、
つくられたグループで課題を解決することが求められる場面も実社会ではあることを考えると、
やはりねらいに沿って手段を考えることが肝要である。