もし一介の若手教師が『教育』について追究し始めたら

関心のある事 ①生き方,夢について ②探究のプロセスを重視した授業と資質・能力について ③『学び合い』について ④総合的な「探究」の時間について (神奈川県立高校の理科教師 3年目。)

【カリキュラム・マネジメントを推進する理由】

カリキュラム・マネジメントを推進させようとする理由についてまとめておきたい。

 

採用されたときからずっと考えてきたのは、

「どんな授業をしたらよいか」

ということで、突き詰めていえば

「何のために授業をする(受ける)のか」

ということを探し求めていた。

 

現状の意見として、

「自ら考え、判断して、なりたい自分になる(在る)ためにできることを増やしながら行動し、他者とともに幸せを感じて生きるため」

となるわけだが、

簡単に言うと

自分の頭で考えて幸せな人生を生きていってほしい、というだけだ。

 

そのために重要なのが、

「探究する力」

これまで言われてきた学力=学ぶ力の正体がこれである。

 

人間が何かを解決したり、成長したりするためには、

問い、課題を設定し、情報を収集して分析し、まとめて表現するというサイクルを回す必要があり、その力をつけてあげたいわけだ。

 

そのための、総合的な探究の時間を

「生徒が探究する練習ができる時間」

にする取り組みは、ある程度軌道に乗ってきた。

 

であれば、後は

この総合的な探究の時間を継続させることだ。

その時大切なのは、

・なぜ探究が大切なのかということを残すこと

である。

 

それを実現させるためには、

本校の教育活動では探究する力をつけることが大切である

ということを方針として残すことが具体的には必要である。

 

もちろん大切なのは探究する力だけではないため、

学校として重視すべき、身に付けさせたい力を明確にして、

それを教育目標として整理し、教育活動全体の方針としてまとめる必要がある。

 

こうすることで初めて、もしくはそれと並行して

職員がチームとなり授業改善を図ることによって、

やっと「何のために授業をするのか」ということから考えられた

授業が実現される。

そうして初めて、総合的な探究の時間を中核とした

教育課程が具現化されるのだ。

 

まとめると、カリキュラム・マネジメントを推進すべき理由は

・授業の大きな目的の一つに「探究する力をつける」ことがある

・そのために総合的な探究の時間を残し、教育課程の中核に据える必要がある

・これを形骸化させるか、残して広げるかは、学校の教育目標と方針が明確になっているかどうかが鍵になる

・その文化を残すためにもチーム(組織)づくりが必要

ということにある。